2011年4月27日水曜日

第一回「空鼠の勉強鼠」



どうも。居候の吉野太基です。

先日行われた第一回「空鼠の勉強鼠」について遅ればせながらご報告。
勉強鼠ってなんだ?ってのは前述の阿部の投稿を読んでいただけば分かると思うので、
ここではその内容を簡単にまとめてみたいと思います。


第一回ということもあり何を議題に取り上げようか迷ったんですが、
(専門は建築だけど)建築にフォーカスをあてるのは避けて、なんか全体の考えに共通するような話はできないか?ということで政治経済について話してみることに。
勿論そっちの方にはずぶの素人なので僕も一緒に勉強する感じでやってみました。


「功利主義」「共同体主義」「リベラリズム」「リバタリアニズム」について。
こうやって列挙されるともうなんだか意味わかりませーんって言いたい感じですが
これらがどういう考え方か「功利主義」以外を順番に簡単にいうと

「自由がすばらしい、そして伝統が大事だ。」
「自由がすばらしい、そして人権と平等が大事だ。」
「自由がすばらしい!」

といった考え方です。どれももともと自由主義に由来するので、それぞれ自由についての考え方です。そもそも「自由が正しい」と考えるのも近代のイデオロギーではあるけど、誰もそれを疑わない現状だと思うので、それを基盤とした自由を求める思想です。
「功利主義」については「結果オーライの思想」とでも言っておきましょう。



それらの違いを「言論の自由」を挙げて説明すれば、
リバタリアニズムの場合「自由がすばらしい」という思想なので誹謗中傷や嘘を含めてその人が発言するのは自由です。

しかし「人権と平等が大事だ」と考えているリベラリズムから言わせれば誹謗中傷は人権を犯してしまうのでNGになります。しかし言論の自由も掲げているのでその立場があいまいになってしまう訳です。

「功利主義」の場合「結果オーライ」の考え方なので「何が正しいかはその場で判断できないが、結果的に社会(経済)的にプラスになったら善」という考え方です。(しかし経済的な効果を優先して言論の自由を抑制してしまいがち)


別の例で「共同体主義」を説明すれば、
「朝昼晩 何を食べて、何時に起きるのも寝るのも自由だけど、伝統的に培った知識によって朝昼晩 何を食べて、何時に起きて何時に寝るかは決めた方がいいよ〜」といった感じです。
建築を例にすれば「伝統的な木造住宅がいいよね」って感じで、その方が実際町並みも美しくなり文化も保てますが「どんな建築を建てるのも自由」という考え方に矛盾してしまいます。共同体を擁護しすぎてしまうと個々の自由を侵害してしまう訳です。




この方は言わずもがな「ダーティ・ハリー(イーストウッド主演/監督)」ですが
彼は有名なリバタリアンで、「ダーティハリー」もリバタリアニズムの作品です。
簡単に言うと「自分が悪と思ったら容赦なく撃ち殺す」っていう刑事の話です。
もちろんそこには人権を擁護するリベラリストの上司が邪魔をするように描かれてます。

(「勉強鼠」での映画の解説は映画に詳しい阿部にしてもらいました。)

リバタリアニズムは特化した個人の自由を求める思想ですが、それは同時に「ちいさな政府」と「市場原理主義」の思想でもあります。(郵政民営化とかもこれ)

つまりは国家(共同体)が関与せず市場経済を動かせば人類みな幸福になれるという考え方で「アダム・スミス」の考え方が根底にあります。そのため元々は「古典的自由主義」と呼ばれていました。「リバタリアニズム」とは「リベラリズム(自由主義)」と区別させる為の造語です。
「戦争や不況、少子高齢化による世代格差的問題、、すべては国家が関係のない個人に不幸を招いている!」と彼らは提言しています。
「リベラリズム」は逆に「人権や平等の為には国家が必要」と考えています。



この辺の考え方は現状最大の問題の「福島原発」にも関わってきます。
国の考えの元で、個人に最悪の事態を招いている訳ですから。
「国際的支援」にもこれらの問題が関わるのですが(長くなるので)ここでは省くことにします。


結局今回なにが言いたかったかというと、
実際問題、例として上記してきた事柄は僕らにも無関係ではないことです。

つまりはどんな些細なことでも政治的な哲学が大きな枠組みで作用していて、
(それをいちいち引用しなくていいとは思いますが「俺はリバタリアンだから自由に嘘をつく!」とか)
そのような枠組みが世の中にあるというのを少しだけでも理解してると、多岐に渡った問題や考え方にプラスに働くと思うんです。知らないよりは。

今回はホント簡単に触れただけですし僕もまだまだ勉強中ですので今後も空鼠内で勉強し合って行きたいと思います。(上記に間違いがあったら教えてください)


それではアウトロとして勉強鼠でとりあげた「U2」の曲でも。
(U2のボーカル、ボノが行っているアフリカ救済支援が実はアフリカの貧困に拍車をかけている?という話を取り上げたのですがこの件に関しては自分で調べてください笑)









次回の勉強鼠は空鼠切っての鼠野郎、小山一平が担当します。乞うご期待!!

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